Blooming Wooing Audio

オーディオや音楽についてのblogです。手持ち機器のレビューやイベント参加感想など。

ZEN Streamのレビュー 概要と音質編(iFi audio)

iFi audioのネットワークプレーヤー、ZEN Streamのレビューです。

 

この記事を書いている時点では、日本ではまだ発売されていない製品です。が、シンガポールStereoというショップから個人輸入しました。いつもながら、iFi製品はかなり安く購入することができます。今回は、送料など諸々込みで5万円を大きく下回る価格になりました。報道だと国内では6万円前後、ということらしいので2割近く安いですね……。(ただし付属電源アダプタiPower のプラグがシンガポール仕様です。iFiの本社にお願いすると、日本用のプラグを1000円ちょっとで送ってくれますけど)

 

普段、一度も試聴せずに製品を購入することはないのですが、今回は特別です。元々、ネットワークオーディオをやってみたかったのと、今までのiFi audioの製品で大きな不満を感じたことがなかったから、思い切って注文してしまいました。

 

f:id:negiposo:20210711230420j:plain

Zen streamとiESL

 ネットワークプレーヤーとは

さて、ネットワークプレーヤーなので、基本はPCやスマホからの操作となります。

ネットワークプレーヤーのPCオーディオとの違いをざっくり説明すると、NASと外付けHDDの違いだと言うと、一部の人には解りやすいかもしれません。

 

今までの、PCオーディオはPC(やスマホ)にUSBでDACを繋ぐのが主流でした。手軽に使える一方、USBの伝送方式による音質の劣化が起こりうる他、DACを繋いだ機器を操作しなければならない、という煩わしさがありました。

※USBによる音質の変化についてはずっと前に記事を書いたのでこちらを参照下さい。PCのノイズが多いとUSB伝送に影響が出る可能性があります。

 

ネットワークプレーヤーの場合、その名の通り、ネットワーク上にプレーヤーを置くことになります。Wifiや有線LANを繋いで、それを遠隔で操作するのが基本です。そのプレーヤーからDACやアンプなどに接続することになります。音楽データについてはNASに保存されたデータやストリーミングサービスを使います。NASなどからの伝送方式には、Openhome/DLNAやRoon、NAA、Direttaなど、いくつかの方式があります。また、操作はネットワーク上に繋がっている機器から出来るので、PCでもスマホでもタブレットでも可能になります。

 

ZEN Streamの入出力方法

ZEN Streamですが、公式ページを見て頂ければわかりますが、様々な入力方式に対応しています。ただ、NASからの再生を考えると、DLNAかRoonを使うことになろうかと思います。こうしたデータをWiFiか有線LANで入力します。

他にTidalなどのストリーミングサービスを直接受信することができます。が、我が家で契約しているAmazon musicは受信できず、ちょっと残念です。ただ、今後のアップデートでchromecastの実装が予定されているので、実現したらAndoroidタブレットなどから再生出来るようになると思います。

 

一方、出力に関してはデジタル出力のみ。USBかS/PDIFです。つまり、繋ぐ先に必ずDACが必要になります。

DACにUSBで繋ぐことになると、伝送による音質への影響を完全には排除できません。(S/PDIFもエラー訂正がないので同様です)が、PCではなく専用のネットワークプレーヤーなので、ノイズの影響が少ないかもしれません。この辺は聞いてみないと判らないところです。

 

さて、我が家でのZEN Streamですが、以下のような構成になっています。伝送方式はOpenhome/DLNAとなります。

 

NAS(QNAP のNASにBubble upnpをインストールしてDLNAサーバを構築)

 ↓(有線LAN・Openhome/DLNA

ZEN Stream

 ↓(USBケーブル:iFi Gemini)

DA-06 (DAC

 ↓

E5 studio(ヘッドフォンアンプ) など

 

※具体的な接続方法や操作方法・アプリについては、記事を改めて紹介したいと思います。結構設定方法などに癖があり、また使えるアプリなども気にされる方が多いと思うので)この記事ではとりあえず概要だけ記載します。

 

 ちなみに、今までは下記の環境でした。

NAS(QNAP NAS)

 ↓(有線LAN:samba接続)

PC上のFoobar 2000

 ↓(USBケーブル:iFi Gemini)

DA-06

 ↓

E5 studio(ヘッドフォンアンプ) など

 

音質について

さて、肝心の音質です。基本的に、Windows10 の自作PCにDA-06をUSBで直接繋げたときに対しての比較です。E5 studio以降は、PS2000e、HD800、iESLを噛ませてのSR-009を代わる代わる聴きました。

 

まず違いを感じたのは高音域です。より煌びやかな印象になりました。音色がキラキラして魅力的に聞こえますが、突きささるような感じはしません。

低域は音量などは変わりませんが、より沈み込むような印象です。

音の定位に立体感が出て、奥行きがより感じられるようになりました。これは特にPS2000eで顕著でした。海外の録音のものが判りやすく違いが出ます。

また、全体的にノイズ感が減って、静寂の見通しのようなものを強く感じます。

 

ただ、全体的に変化はあまり大きくありません。アンプやDACを変えたときほどの影響はないと思います。やはり、デジタル段の変化は音に与える影響が大きくないように思います。

この変化については元々のPCがどんな環境だったかによって大きく異なるような気もしますので、一概には言えません。個人的には、PCで聞くより音質は確かに向上したと思います。また、操作性が大きく向上したのも非常に良かったです。

 

長くなってきたので、とりあえずこの記事は概要と音質だけにとどめておきたいと思います。設定方法などはまた改めて。