YAMAHAのブックシェルフ型スピーカー、NS-1 classicsのレビューです。
88年に発売された2wayのブックシェルフ型モニタリングスピーカーです。一世を風靡したNS-10MやNS-1000Mの後継機となります。
私はSoulnoteのsa1.0からAVケーブルテクノロジーズのSP-6Pを繋いで使っています。
往年の名器
88年発売と言うことで、もう25年以上経っているスピーカーですが、まだまだ素晴らしい音を奏でてくれます。外見もとても美しいです。
16cmのウーハーと3cmのツィーターの組み合わせで、バイワイヤリングなどは出来ません。また6Ωと抵抗が小さく86dbと能率がやや悪いのも特長です。その分ノイズには強くモニター用として開発された証拠と言えるでしょう。
柔らかい中音重視のサウンド
音の傾向としてはかなりフラットですが、ややかまぼこ型のバランスです。特に中音域は素晴らしいの一言! 少し柔らかめの音色で、弦楽器や木管、女性ヴォーカルなどはあまりの美しい音色に鳥肌が立ちそうです。
高音域もきちんとでます。耳にキンキン刺さるような音ではなく、見通しの良いスッキリとした伸びのある高音です。
低音はかなりタイトですが量はそれなりに出ます。しかしウーハーが16cmと余り大きくないために、超低音は出ません。それを聞き分けられるだけのソースはごく稀ですが……。
最高のニアフィールド・リスニング
そして何よりの特長は、ボリュームをそこまで上げなくても、きちんと音を奏でられるところです。
通常、スピーカーで音を出す場合、ある程度音量を上げない限り本領を発揮してくれません。しかしNS-1 classicsに限っては、そこそこの音量でも十分に実力を見せつけてくれます。
サイズから考えても、NS-1 classicsより高音質なスピーカーはあるでしょう。しかし、それは専用のオーディオルームと高出力のアンプがあってこそのことです。しかし、そんな環境を用意出来る人は、ほんの一握りではないでしょうか。
ちょっとリビングや書斎で音楽を聴きたい。珈琲を入れて読書でもしながらリラックスしたい。そんな場面において、このスピーカーの右に出る物は存在しないと断言できます。
総評
柔らかい音色のモニタリングスピーカーとして、とても高い実力を持っています。上流を整えればその実力を存分に引き出せるでしょう。
さらに、ちょっと音楽を聴いてリラックスしたい。そんな用途に最適な、ニアフィールド・スピーカーです。