Blooming Wooing Audio

オーディオや音楽についてのblogです。手持ち機器のレビューやイベント参加感想など。

ヘッドフォン祭2018秋に行ってきました!

半年ぶりのお祭り、ヘッドフォン祭に行ってきました。会場は変わらず中野サンプラザ。客足は前回とほぼ変わらずと言った感じでしょうか。11時半くらいに着きましたが、一切並ばずにエレベータに乗れました。

 

今回も何も買わずに帰ってきました。2018年は春も秋も買わなかったことになりますね。だんだん、システムに手を入れる余地が無くなってきたということかも。

 

では、恒例の視聴レビュー

 

Ultrasone Edition11

UltrasoneのEditionシリーズの新作です。世界限定1111台とのこと。開放型で、形状が丸いです。今までのUltrasoneのヘッドフォンと比べると、やや落ち着いたデザイン。

 

開放型らしく、抜けが良い音がします。音色はかなりモニタライクで、分析的な鳴らし方をします。分解能が非常に高く、かなり細かい音まで聞こえます。レンジは広く、超低音から高音までしっかり聞こえて来ます。バランスはややドンシャリ寄り。低音の制動が抜群に良く、これだけでお金を出す価値があります。

 

Edition9を正統進化させて開放型にしたような音がします。最近、かまぼこバランスでリスニング重視の高級機が増えている気がしているのですが、これは珍しくドンシャリのモニタ寄りで独特な味付けですね。

 

お値段は20万円を切っているようで、この値段ならかなりお買い得な気がします。ただ、ちょっと癖が強いので、高級機の2台目として最適な感じ。個人的にはかなり欲しいです。

 

 

 

Audiotechnica ATH-L5000

オーディオテクニカの開放型ヘッドフォン新作。こちらは世界限定500台とのこと。Edition11の半分以下ですね。ハウジングにレザーを使用しているとのこと。オーテクは革張りが好きなのでしょうか。

全体的にかなりスタンダードな感じ。帯域バランスがフラットで、レンジの広さも必要十分。音色も綺麗で装着感も悪くない。特に欠点が無いモデルなのですが、どこか凡庸なイメージ。

お値段は50万円前後とのこと。決して悪い機種ではないのですが、このモデルにその金額を出せるかというと、ちょっと疑問かも知れません。とても良い機種だと思うのですが、L5000にしか出せない音色というのがあまり無いような……。

 

QUAD ERA-1

静電型スピーカーで有名なQUADが出したヘッドフォン。ただし、静電型ではなく、ダイナミックのドライバ。開放型で平面型を採用とのこと。

とてもオーディオ的な鳴らし方をします。かなり重厚な音色でバランスもややロー上がりですが、レンジ自体は下から上までかなり伸びます。分解能もそれなりに高いものを持っている印象。

音楽的に素晴らしい、の一言。音圧というか、音楽が持つ力が全力でぶつかってくるようなイメージ。これが、QUADという老舗のオーディオメーカーの持つ底力でしょうか。分析的に聞いたときに、基礎性能的にもの凄く高いという印象はありませんが、とにかく心地よく聞けて、音楽に感動できるヘッドフォンです。

 

お値段は20万円弱。この値段でも安すぎると思えるレベルのヘッドフォンだと思います。

が、海外の販売サイトを見ると、10万円弱で買えそうな感じ。本当にお買い得です。

 

Sennheiser Momentum True Wireless

Sennheiserの完全ワイヤレスイヤフォン。Bluetooth接続でリモコン機能や、外部の音を拾えるなど、機能的にはかなり豊富です。

 

音色はそこそこ。低音寄りで、音の分離があまり良くありません。価格なりと言ってしまえばそれまでですが、オーディオ的にはそれほど魅力を感じず。

 

Crystalline audio

カナル型イヤフォンのチップです。以前はComplyの独壇場でしたが、ここ最近、色々なメーカーが参入してきたように思います。以前、比較記事を書きましたが、そろそろアップデートしないといけませんね。

 

KSE1500につけて試聴しました。低反発型のフォームで、Complyにかなり近いですが、より柔らかいです。中々形が元に戻らない感じ。ただ、Complyほどねちょねちょしたイメージはありません。

遮音性はかなり良いと思います。音色に関しては、やや低音が引っ込む印象がありますが、ほんの僅かです。この辺りは耳との相性が大きいとは思いますが。

 

Mサイズを1ペア貰ってきたので、比較は別の記事に纏めたいと思います。

 

 

 

FOSTEX TH909

スピーカーユニットで有名なFOSTEXの新フラグシップ。TH900は密閉型でしたが、今度は開放型です。

まんま、TH900を開放型にしたような音がします。かなり抜けがよくなり、元気が良い感じになります。低音の質はかなり高いものがあり、分解能も非常に優れています。また、能率が良く、ポータブル用のアンプでも十分鳴らせます。

一方、高音はかなりシャリついていました。エイジングの関係もあるのかもしれませんが、正直この価格帯でこの高音はちょっと問題があるのではないかと思います。ちょっと、今度どこかで再挑戦してみたいくらいです。

 

 

FOSTEX プレミアム・リファレンス・ヘッドホン TH909

FOSTEX プレミアム・リファレンス・ヘッドホン TH909

 

 

FitEar EST Custom/Universal

カスタムイヤフォンで有名なFitEarの、静電型ドライバとBAドライブのハイブリット型イヤフォン。ツイータに静電型を使って、BAはフルレンジとのこと。

静電型を利用したハイブリットは史上初なのではないかと思います。しかも、静電型なのに外部電源を要しない、という脅威の構造。考えた人に敬服します。

肝心の音色ですが、静電型のおかげか、高音部はかなり細やかに伸びており、かなり魅力的な印象。一方、低音部は平板な印象で、レンジがやや狭く制動も甘い印象。

ただ、ハイブリットですが、特に切れ目があるわけでもなく、かなり自然な音造りです。全体的に欠点の少ない優秀なモデルだと思います。

 

個人的にはフルレンジにダイナミック型、ツイータに静電型を使ったモデルが聞いてみたいです。

 

JVC HA-FW10000

JVCケンウッドのイヤフォン。ダイナミック型です。イヤフォンにしては、かなり重いです。木製だからでしょうか。

JVCは以前から木の振動板を使ったスピーカーやイヤフォンを世に出していますが、その最新型です。

ダイナミック型らしく、大変魅力的な、躍動感溢れる音がします。帯域バランスはややかまぼこ形で、楽しくリスニングが出来る感じ。レンジも広く、分解能も十分なものがあります。

楽しくリスニング出来る、という点でかなり高レベルのイヤフォンだと思います。18万円程度になるとのことで、ユニバーサル型としてはかなりの値段になりますが、それだけの価値はあると思います。

 

 

 

Dekoni Audio Bulletz Gemini

こちらもカナル型イヤフォンのイヤーチップ。同じく、KSE1500で試聴しました。同じく、低反発のフォームです。

手触りがよりさらさらした印象です。反発力はComplyとあまり変わらない印象。遮音性は抜群で、音質に与える影響はより少ないイメージです。

こちらもサンプルをくれたので、後で記事に纏めたいと思います。

 

 

 

 

今回もかなり実りの多い、イベントになりました。特にJVCのHA-FW10000とQUADのERA-1はかなりの好印象でした。また、Edition11も捲土重来という感じで、Ultrasoneの底力を見たような気がしました。

また、各社ともワイヤレスイヤフォンに力を入れているようですが、音質的にはまだまだという印象。1つのイベントに2タイプの製品が混在していて、少し雑多な感じになってきました。

 

ともあれ、また半年後を楽しみにしております。