ヘッドフォン祭2016春に行ってきました!
さて、半年に一度の祭典、ヘッドフォン祭2016春に行ってきました。毎度の通り、会場は中野サンプラザ。
今回は12時を過ぎてから会場入りしました。さすがにこの時間だと長蛇の列ということも無く、すんなり上のフロアに上がれました。
今回の物販は、ShureのKSE1500がかなり安値で売っていたので思わず買ってしまいそうになりましたが、なんとか我慢しました。前回思いっきり散財しましたからね。
以下、気になった商品試聴レビュー
Ultrasone Tribute7
かつての名器、Edition7の復刻版のようなモデルです。会場ではTribute7とEdition7が並べて展示してありました。限定777台とのことですが、Ultrasoneの場合、Edition9といい、Edition5といい、信憑性はまったくありません。
見た目は色以外ほとんどEdition7と一緒です。今度のは青というか、紺色が基調。ケーブルは白く、撚ってあるのも違うところです。
音色ですが、手持ちのEdition9とほとんど同じ音がします。低音はタイトでありながらボリュームがあり、非常に魅力的。高音の突き刺さり方が少し大人しくなった気がします。分解能は相変わらず高いですが、音場などはこのレベルだと少し狭く、明確さにも欠けます。
機能として、ケーブルが着脱式になっているので、バランス化が容易です。2本のケーブルが付属するようですが、両方ともミニプラグなのはちょっと減点です。長い方は標準プラグで良かったのでは?
また、装着感が少し良くなっていた気がしました。眼鏡をかけていても、そんなに痛くありませんでした。
Sennheiser HD800S
Sennheiserのフラグシップ機、HD800のマイナーチェンジ版。
ドライバは変わっていないらしく、やはりHD800と同じ音がします。高音を抑えて、さらにフラットに近づけたとブースの方は言っていましたが、微少な差異です。
こちらはバランスケーブルとアンバランスケーブルが付属。HD800にバランスケーブルを買い足すよりは安いそうですが、すでにHD800を持っている人が改めて買う必要は無い気がします。
今回もカスタムIEMを多く聴きました。以下、代表的な物。
JH Audio Layla
カスタムIEMで有名なJH audioの、試聴したのはユニバーサルモデル。現在売られているイヤフォンの中では、ほぼ最高価格ではないでしょうか。
バスブースト機能がありますが、以下はすべてオフの状態でのもの。低音を持ち上げても、バランスは変わりますが、音が良くなる印象はありません。
かまぼこ形のバランス。音の分離は悪くはないですが、値段を考えると少し苦しい。音色はかなり厚みがある感じがしますが、音場が整理されていないので少しごちゃっとした印象があります。一つ一つの音がすごく魅力的なのですが……。
ちょっとアンバランスな感じがしますが、LaylaはLaylaだけの音を鳴らしています。癖が強い分、堪らない人には換えが利かない機種になりそうです。
Anzieも試聴しましたが、こちらの方がもっとモニタ寄り。フラットですし分離も良いのですが、『普通のハイエンドイヤフォン』っぽい感じがします。
FIt ear aya -snow-
こちらもカスタムIEMの大手。Fit earの新製品(?)です。
Shureのイヤフォンみたいな音がします。低音寄りのバランスで、音場は狭め。音圧が高く、迫力はあります。
価格帯にも近いAirの方が魅力的ではないかと個人的には思います。Fit earは全体的に高音の抜けが良くないように聞こえるのですが、Airは出色の出来だと思います。
ONKYO IE-C3
天下のONKYOが出すカスタムIEMです。ドライバ数によってC1,C2,C3があります。
C3はかなり好印象の出来です。全体的に派手な印象がする、珍しいカナル型。
バランスはややドンシャリ系。とはいえ、低音の膨らみは下品というほどではなく、高音もしゃりつかず綺麗に伸びます。音場や分離もそこそこ悪くありません。また、能率が非常に良いのか、音量が大きいと思います。
カスタムIEMでこんな元気な音は他に例を見ないというか、PS1000みたいなイメージでしょうか。あそこまで暴れ馬ではないですが。
また、IE-C2の方も聴いてみました。こちらはもう少しフラット寄り。特徴はないですが、基本性能の高さはこちらの方が判りやすいかも。
まとめ
そんな感じで聞いてきました。Tribute7はEdition7/9を持っていない人や、バランス化したい人には良いと思います。持っている人が改めて買う必要は無いと思いますが。
カスタムIEMはさらに群雄割拠という感じになってきましたが、個人的にはFit ear Air か ONKYO IE-C3 が音質、価格帯を加味すると魅力的なのではないかと思います。もちろん、K3003 + UM56 も、同レベルからそれ以上の魅力を持っています。
もちろん、予算が許せばKSE1500が欲しいところではありますが………。